ビオレ・ソリエス。
タイトルは“黒イチジク”の品種名です。
その栽培は非常に難しく、国内では数えるほどしか生産者がいません。
そんなビオレ・ソリエスを十余年掛けて結実へと導いた「富田農園」さんに
昨日、お邪魔させて頂きました。
農園は佐賀県唐津市浜玉町にあります。
富田さんによると、
『今年の生育は順調、昨年の1.5倍の収穫量となりそう』
とのこと。
写真ではまだ緑色でサイズも親指程度ですが、
9月に入る頃にはつややかな黒色になり、
実には甘みをたっぷりと蓄えていきます。
パティスリー・ジョルジュマルソーでは3年ほど前から使わせて頂いておりますが、
黒イチジクそのものの美味しさをダイレクトに感じて頂けるように、
シンプルな「タルト」でお出しすることが主です。
今年も9月中旬頃からご提供開始の予定です。
数量限定。
旬の時期も短いものです。
見かけたら是非、お手にお取りください。
こちらはオマケ、ですが。
仏手柑(ぶっしゅかん)。
仏様の手に見えることからその名が付けられた非常に珍しい柑橘の一種です。
もうすぐ鮮やかな黄色に変わります。
実はこれ、多くの場合は食用ではなく観賞用。
(食べられないわけではありません。砂糖漬けにしたりします。)
遠く京都の料亭からも注文があるそうです。
こうして食材が作られている場所に行くと、
手間と時間、
惜しみない愛情、
多くの苦労や努力、
その結晶が食材なのだと改めて教えられます。
そんな大切な食材を分けて頂けることに感謝して、
美味しいお菓子に仕立ててお客様にお届けすることが
生産者の皆様への恩返し、その唯一の方法です。
富田さん。
これからも宜しくお願い致します。