九州は福岡でしか食べられないフランス料理はここにあります。
なぜ九州の食材なのか。その問いかけに私たちは九州には「2つの太陽と7つの季節があるから」と答えています。
太陽のひとつは空の中に。そしてもうひとつは大地の中に。空の太陽はその燦々と降り注ぐ陽光で成長を促し、表土の殺菌をします。長い日照時間や長い西日は九州独特の生産環境や農作物をつくってきました。そして大地の中の太陽は「健康で生命力溢れる土づくり」のこと。九州の生産者は昔から土づくりに勤しんできた歴史があります。九州は火山灰土壌も多く決して豊かな土壌でなかったからです。各地域の生産者それぞれが何世代も渡る様々な試行錯誤の結果、地域の季節に寄り添った健やかで生命力溢れる土を手に入れてきたことに、私たちは心からの敬意を払います。
それはちょうど七つの季節が九州にあるかのようなイマジネーションです。フランスのBordeaux(ボルドー)やLoire(ロワール)地方のようにその土の燃えるような生命力から、地域ならではの個性が生まれ、私たちに農作物や乳製品、様々な肉、ワインや酒を通して美味しさと安心という恵みを贈ってくれます。そしてその力は川をつたって海へも注がれ、豊富な海の恵も与えてくれているのです。
私たちはそのことを大切な原点として考え、同時に生産者のみなさんと一緒に守るべき、より信頼できる食材の供給循環としても捉えています。九州の地素材にこだわった商品開発「セプトセゾン」はそのための最初のとりくみです。
「食」ができることを九州フレンチから見つめることからこのプロジェクトは始まりました。
食べることは素材と味と、生産された地域や人々、季節との対話であり、
食べることは生きることそのものであり、食べる人の健やかさへの気遣いも、生産者との絆も料理の一部なのです。
その想いをお店の料理だけでなくお土産としても楽しんでいただくためのものづくりが
「セプトセゾン SEPT SAISON( 九州の七つの季節)」。食と向き合い、様々に対話を続けていくことで
食をもっとより良いもの、より楽しいものに育んでいきたいと思います。